審美治療

天然の歯を本来の白さにするためにはホワイトニング。治療歴のある歯をより白く、美しくするのであればセラミック修復。

ホワイトニング

ホワイトニングには歯科医院で行うオフィス・ホワイトニングとご自宅で行うホーム・ホワイトニングがあります。
オフィス・ホワイトニングとは、歯科医院で歯に直接ホワイトニングの薬剤を塗布して、ホワイトニング用のライトを照射することにより、約1時間で歯を白くする方法です。短期間で手軽に歯を白くしたい方におすすめです。
ホーム・ホワイトニングとは、専用のトレー(マウスピース)を作製し、ご自宅でホワイトニングの薬剤をトレーに注入して装着。1日1回、約2時間を目安に2週間継続していただいて歯を白くする方法です。手間はかかりますが、気になった時にすぐにご自宅で何度でも実施できることが利点です。
詳しくは下記の説明をご覧ください。

オフィス・ホワイトニング

オフィス・ホワイトニングによる色の変化

オフィス・ホワイトニングによる色の変化

飲食物や喫煙による着色、あるいは加齢により変色してしまった歯に対してホワイトニングを実施することにより、歯本来の白さを取り戻すことができます。為害作用はほとんどなく、歯を削る必要もありません。1回あたり約1時間で手軽に歯を白くすることができます。ただし、作用するのは天然歯の部分のみとなります。失活歯(神経をとっている歯)や充填物(人工物)は白くなりません。それから、犬歯や歯頚部(歯肉のすぐ上の部分)はホワイトニングの作用が現れにくいことがあります。天然歯の部分は白くなりますが、作用の現れ方には個人差があります。このため、1回の施術では十分な作用が得られない場合には、1~2週間毎に2~3回の施術が必要になる場合があります。それでも白さが不十分だと感じられる場合には、ホーム・ホワイトニングの実施やセラミックによる修復など、別の治療法の検討が必要になります。また、ホワイトニングの作用はずっと続くものではありません。時間の経過とともに徐々に後戻りしますし、飲食物、喫煙などによる再度の着色や加齢による変色も起こります。こういった場合には再治療が可能です。個人差がありますが白さを維持するためには半年に1回程度の施術をおすすめします。

オフィス・ホワイトニングの注意点

  1. 歯面に歯石や汚れが付着している場合、先に歯のクリーニングが必要です。歯石除去は健康保険が適用されます。
  2. 1回の施術には60分程度の時間がかかります。
  3. 施術後、最低30分間は飲食、喫煙を控えて下さい。
  4. 施術後、最低24時間は着色しやすい飲食物(カレー、コーヒー、ケチャップ、赤ワインなど)と酸性の強い飲食物(炭酸飲料、レモンなど)の摂取ならびに喫煙を控えて下さい。
  5. 施術後、知覚過敏症状(冷たいものがしみる)や鈍痛(ずーんと痛む)が出現する事があります。
    ほとんどの場合はがまんができる程度で1日から数日でおさまります。
    症状出現時は知覚過敏用歯磨き剤の使用で軽減することができます。
  6. 施術後、歯の周りの歯肉が白濁したり、しみることがありますが数日間で自然に治癒します。
  7. 歯の表面に微小な亀裂や石灰化不良部位がある場合など、漂白作用が部分的に先行して線・帯・スポット状に白色が強く出る場合があります。気になる場合には複数回の施術を行うかホーム・ホワイトニングの実施にて改善することができます。

日常のお手入れについて

日常のお手入れについて

白い歯を持続するためには、着色しやすい飲食物の摂取ならびに喫煙をできる限り控えてホワイトニング作用のある歯磨き剤の使用をおすすめします。

ホーム・ホワイトニング

ホーム・ホワイトニングの治療の流れ

お口の状態の確認

STEP 1 お口の状態の確認

ホーム・ホワイトニングに適しているかをチェックし、ホワイトニング前に治療が必要な歯があれば先にそちらの治療をおすすめします。ホーム・ホワイトニング専用のトレーを作成するための歯型をとります。

出来上がってきた専用トレーの適合を確認し使用法の説明を行います。

STEP 2 出来上がってきた専用トレーの適合を確認し使用法の説明を行います。

ホワイトニング開始前に歯のクリーニングを行います。ご自宅で1日1回2時間を目安に2週間トレーの装着を行ってください。2週間後に状態の確認を行います。

ホーム・ホワイトニングによる色の変化

基本的にはオフィス・ホワイトニングと同様の作用が得られますが、オフィス・ホワイトニングとの違いは、時間をかけてじっくり歯を白くするので、歯の表面がまだらな状態でも徐々に均一になることです。
ご自宅で自分できますので、ホワイトニングの薬剤を追加購入すれば、気になった時にご自宅で何回でも実施できるのも利点です。ただし、オフィス・ホワイトニングと同様、失活歯や人工物は白くなりませんし、その作用には限界もあります。

ホーム・ホワイトニングの注意点

  1. ホワイトニング材は冷蔵庫(冷暗所)で保管して下さい。
  2. トレーを装着したまま眠らないで下さい。
  3. トレー装着の前後に歯磨きを行って清潔にして下さい。
  4. トレー装着中およびトレー除去後最低30分間は飲食、喫煙を控えて下さい。
  5. ホーム・ホワイトニング実施期間中の2週間は、着色しやすい飲食物(カレー、コーヒー、ケチャップ、赤ワインなど)と酸性の強い飲食物(炭酸飲料、レモンなど)の摂取ならびに喫煙をできるだけ控えて下さい。
  6. ホワイトニングを続けていると、知覚過敏症状(冷たいものがしみる)が出現する事がありますが、症状出現時は知覚過敏用歯磨き剤の使用で軽減することができます。しかし、知覚過敏症状があまり強くなるようならホワイトニングを中断する必要がありますので当医院スタッフにご相談下さい。
  7. トレーからホワイトニング材がはみ出た状態でホワイトニングを続けると、歯の周りの歯肉が白濁したり、しみることがあります。トレーを装着したらはみ出たホワイトニング材はティッシュなどでふきとって下さい。ホワイトニング材が歯肉につかないようにすれば自然に治癒します。
  8. 歯の表面に微小な亀裂や石灰化不良部位がある場合など、漂白作用が部分的に先行して線・帯・スポット状に白色が強く出る場合があります。これはホワイトニングを継続することにより徐々に改善されます。

日常のお手入れについて

トレー装着の前後に、丁寧に歯磨きをしてください。また、オフィスホワイトニングの場合と同様、白い歯を持続するためには着色しやすい飲食物の摂取ならびに喫煙をできる限り控えてホワイトニング作用のある歯磨き剤の使用をおすすめします。

オールセラミック・クラウン、インレー

オールセラミック・クラウン、インレー

金属を使用せずにセラミック(ジルコニア)で修復する方法です。金属を使用しないため天然の歯に近い光の透過性を持たせることができ、数ある修復方法の中でも美しい仕上がりになります。治療から長期間が経っても変色することがなく、汚れもつきにくいため衛生的で、摩耗にも強いことが特徴です。金属アレルギーの心配もなく、生体に優しい修復材料です。ただし、衝撃にはやや弱いため、かぶせ物の厚みがあまり薄いと破折の危険性が生じます。このため、かみ合わせの状態などによっては適さない場合もあります。
セラミックによる修復方法には様々な種類があります。
以下、当院で採用しているオール・セラミック修復法について簡単に説明します。(詳しくは担当の歯科医師にご確認ください。)
最も強度に優れた素材はナノジルコニアです。
微小な亀裂を自己修復する仕組みがあり、強度重視の治療法です。
強度だけではなく審美性、光の透過性に優れた素材がエステティックジルコニアです。
強さと美しさを兼ね備えた治療法です。
微妙な色調再現や高度な審美性を求めない場合はシンプルジルコニアが有力な候補になります。
審美性にはやや劣りますが費用を抑えることができます。
仕上がりの早さ重視であればセレック・セラミックです。
院内に設置しているセレック・システムを使用して作製が可能ですので、最短約1時間でセラミックによる修復物が作製できます。詳しくは下の項目で説明していますのでご覧ください。

セレック

セレック
セレック

セレックとはドイツで開発され、多くの国で採用されている歯科用CAD/CAM装置です。
下京区、南区においては当医院が最初に導入しており、2014年から稼働させています。

まず、3Dフルカラービデオカメラで歯を撮影します。通常通り歯型をとって作製することも可能です。
次に、コンピューターに歯のデータを取り込み、コンピューター上で修復物を設計します。
そしてミリングマシンというセラミックのブロックを削り出す機械をコンピューター制御で動かして修復物を作製します。
クラウン(かぶせ物)、インレー(部分的な詰め物)どちらの作製も可能ですが、残念ながら当医院ではブリッジ(複数の本数の歯を連結したかぶせ物)には対応しておりません。
全て院内で作業が完了するため、最短約1時間で修復物が完成します。
ただし、即日仕上げをご希望の場合は別途、8,800円(税込み)が加算されます。
使用できる材質はリューサイトガラス系セラミック、長石系セラミック、ハイブリッド・レジンなど様々なブロックが使用でき、あなたの歯に合う1本を短時間で作り上げることが可能です。
仮の歯で辛抱する必要もなく、1日で治療できますので治療期間を短くしたい方に適しています。
この他にも、歯に近い性質を持っているセラミックの修復物がその日のうちに装着できるということには以下のような様々なメリットがあります。

  • 天然歯と性質が似ているため、歯とのつぎ目が傷みにくく、つぎ目からむし歯が再発しにくい
  • 天然歯と硬さが似ているため、かみ合わせに優しく、かみ合わせの歯を傷めにくい
  • 歯としっかり接着できるため、健康な歯をできる限り残しながら修復が可能
  • 生体親和性が高く、歯の神経への刺激が低い
  • 再治療が必要になるまでの年数が長く、歯が長持ちすると言われている
  • 歯の内面が細菌で汚染される危険性が少なくなる
  • 歯の内面が様々な汚染にさらされないため接着剤がよくつく
  • 仮の歯を入れて待つ必要がない
  • 通院回数が少なくて済む
  • 麻酔が1回で済む
  • 金属の修復の場合、金属のかげになる部分でむし歯が発生しても発見できないが、セラミック修復ならむし歯の早期発見がしやすい
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 印象材を用いた歯の型をとらないため、えずきやすい人でも治療が可能

セラミック・ラミネートベニア

ラミネートベニア法とは、歯の表面を薄く削り、そこにネイルチップのような人工の歯を貼りつける修復方法です。歯の形が悪い、歯の色が悪い、すきっ歯を治療したいなどの場合で、むし歯が進んでいない時に適用できます。歯を削る量が少ないため、必ずしも麻酔の必要がありません。欠点は破折、脱離の危険性があることと、歯の状態によっては適さない場合があることです。

セレック・システムを使用した場合、最短即日仕上げが可能です。
料金は1本107,800円(税込み)です。

メタルボンド・クラウン

セラミックの裏うちに金属を使用した修復方法で、セラミックの利点である美しさと金属の持つ強度を兼ね備えたバランスの良い修復方法です。オールセラミック同様、セラミック表面は変色せず、汚れがつきにくく、摩耗にも強いです。裏うちに金属を使用しているため、強度にも優れており、適用範囲が広く、信頼性が高い治療法と言えます。
かみ合わせがきつくて厚みが十分にとれない場合はかみ合わせの面は金属のみで仕上げるベニヤタイプが適しています。
かみ合わせの面の厚みが十分とれる場合は、かみ合わせの面もセラミックで覆うフルベイクタイプが選択可能になります。
フルベイクタイプであれば口を開けても金属が見えるようなことはありませんが、歯の削除量が多くなります。
内面に金属を使用しているために光の透過性が犠牲になります。このため、できるだけ天然歯に似た色調を再現したい、より美しさを追求したいという場合にはオール・セラミックをおすすめします。

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CAD/CAM冠・インレー

セラミックとプラスチック樹脂を混ぜ合わせて作ったブロックを削り出して作製する保険適用のハイブリッドレジン・ジャケットクラウン・インレーのことです。
現在、クラウンについては保険適用範囲が拡大され、全ての歯が対象になりました。しかし、かみ合わせや歯の状態によっては適さない場合もあります。特に、前から6番目以降の歯については他の歯と取り扱いが異なり、必ずしも適さない場合もありますので、正確な診断のためにはお口の状態を確認する必要があります。また、連結冠やブリッジは保険適用外です。 保険適用のハイブリッドレジンは装着時に使用する接着剤との相性にやや難点があり、脱離しやすい傾向があります。経年的に変色、着色する。汚れが付着しやすい。摩耗しやすいなどの欠点がありますが、費用を抑えて白い歯にしたい場合の有力な選択肢となります。